関白 藤原頼通 没後950年 平等院で特別展 宇治

宇治市にある世界遺産の平等院で、創建した平安時代の関白、藤原頼通の没後950年に合わせ、頼通の横顔を紹介する特別展が開かれています。

NHKの大河ドラマ「光る君へ」にも登場する藤原道長の長男、頼通は、藤原氏の全盛期を築いたあと平等院を建立し、余生を過ごしたとされています。
特別展は、没後950年となるのにあわせ境内のミュージアムで開かれていて、創建の経緯を記録した資料やゆかりの文化財などが展示されています。
このうち、江戸時代に作られた木像「藤原頼通像」は、頼通の唯一の像だということで、伝承などをもとに写実的に再現したとされ、おだやかな表情が特徴です。
また、江戸時代の僧りょで茶人や書家などとしても知られる松花堂昭乗が、頼通が梅の美しさを詠んだ和歌を記した掛け軸は、今回が初公開です。
平等院の神居文彰住職は、「政治家としては父、道長の影に隠れがちですが、頼通は文化人としての面も強く平等院鳳凰堂に込められた思いを知るきっかけにしてほしいです」と話していました。
特別展は、8月28日まで展示内容を一部入れ替えて行われます。