「ニデック」決算 最終利益が前年度の2.7倍に

京都市に本社がある電子部品大手「ニデック」が発表した昨年度(2023年度)の決算では、産業用の製品の販売が好調だったことなどから、最終的な利益は前の年度の2.7倍の1253億円となりました。

ニデックによりますと、昨年度1年間のグループ全体の決算は、▼売り上げが前の年度から4.7%増えて2兆3482億円となり過去最高を更新したほか、▼最終的な利益は2.7倍の1253億円でした。
▽中国のメーカーとの価格競争が激しいEV向けのモーターなどの車載事業は営業赤字となった一方、▼精密小型モーター事業で固定費の削減などを進めたことに加えて、▼発電機などの産業用の製品が好調だったことが業績を押し上げた形です。
また、会社は、今年度(2024年度)1年間の業績予想について、中国でのEV向けモーター事業の縮小によって採算の改善が見込まれるなどとして、最終的な利益は過去最高の1650億円になる見通しだとしています。
ニデックの佐村彰宣 CFOは、大阪市内で開いた決算会見で「ますます厳しくなるEV市場では収益性重視の方向に大きくかじを切った。急速に需要が拡大しているデータセンター向けの部品など新しい分野に投資していきたい」と述べました。