京都 産寧坂で桜の木倒れ高校教諭重傷 遠足の引率中

23日正午前、京都市東山区の清水寺に近い通称、産寧坂でとおり沿いの桜の木が倒れ、60代の男性1人が下敷きになりました。
男性はまもなく救助されましたが、鎖骨や腰の骨などを折る重傷で、警察は倒木の原因を詳しく調べています。

23日午前11時45分ごろ、京都市東山区の産寧坂で、通りかかった人から消防に「桜の木が倒れ男性が下敷きになっている」という通報がありました。
消防がかけつけたところ、産寧坂のとおり沿いの桜の木が1本倒れて男性が下敷きになっていて、まもなく救助されました。
警察によりますと、男性は高校の遠足で訪れていた三重県の62歳の教諭で、鎖骨や腰など4か所を骨折する重傷ですが、命に別状はないということです。
また、教諭が引率していた生徒たちにけがはなかったということです。
警察に対し男性は、「坂をのぼっていたところ後ろから『ボキボキ』という音がしたので振り返ると、木が右肩付近に倒れてきて下敷きになった」などと話しているということです。
警察によりますと、木は高さが9メートル、幹周りが1.7メートルある桜とみられ、とおりを横にふさぐ形で倒れていたため、撤去されるまでとおりを通行止めにする措置がとられました。
木はとおり沿いの店舗の敷地から倒れていて、警察は木の管理状況や倒木の原因などを調べています。

【すぐ近くの飲食店で働く男性は】
桜の木が倒れたすぐ近くにある飲食店で働く20代の男性は、「店内で仕事をしていたのですが、キャーという叫び声と何か大きな音が聞こえたので外に出たら木が倒れていました。この辺りは道も狭く坂も多いので簡単には逃げられないし、とても怖いです」と話していました。
【観光客は】
東京から訪れたという観光客は、「坂を通るのを楽しみにして来たのですが、大きな木が倒れていて人だかりもできていたので何かの撮影かと思いました。人がたくさん通ると思いますし、いきなり倒れてきたらすぐによけられないと思うので恐ろしいです」と話していました。
【消防団員として駆けつけた京都放送局リポーターは】
地元の消防団の一員として情報が入り、木が倒れたおよそ45分後に現場に駆けつけたというNHK京都放送局の菅江隆一リポーターによりますと、桜の木は坂沿いの店舗に植えられていたもので、高さ7、8メートルほどあり、根元から倒れて、階段5段ほどをふさいでいたということです。
また、倒れた木の先端部分は、坂を挟んで向かい側の店舗の中に達していて、屋根に枝が引っかかったり、看板が壊れたりしているということです。
当時、近くにいたという人は、「どーんという大きな音が聞こえた」と話していたということです。