京都 北野天満宮 神職が学んだ「源氏物語」の資料見つかる

学問の神様として知られる菅原道真をまつる京都の北野天満宮で、神職たちが古典を学ぶために使われてきた「源氏物語」の写本などが見つかり、6日から一般に公開されます。

京都市上京区の北野天満宮で見つかったのは、「源氏物語」の写本全巻や解釈などを記した資料などおよそ100点です。
北野天満宮では、江戸時代、「北野学堂」と呼ばれる神職や一般の人々が学ぶ場所がおかれていて、教材として使われていたものだということです。
「源氏物語」は、特に神職が歌を学ぶための教材にしたということで、江戸時代の写本は全巻と解釈本など一式がそろっているということです。
また、解釈などを記した本は赤い墨で修正したり、補足したりした箇所が見られ、さまざまな人に読まれてきたことがわかります。
さらに、安土桃山時代の神職が聞き取った物語の解釈を記した「源氏物語聞書」には、光源氏のモデルは源高明という平安時代の貴族だとする一文も残されています。
北野天満宮の東川楠彦 禰宜は、「歴代の神職たちが、古典を学んで教養を身につけていたことが改めてわかる資料です」と話していました。
見つかった資料は、6日から6月30日まで「天神様と源氏物語」展で公開されます。