京都 嵯峨野の大覚寺 源氏物語の古い写本を公開

京都・嵯峨野の大覚寺に残る源氏物語の古い写本が、22日から公開されています。

平安時代に開かれた京都市右京区にある大覚寺は、紫式部の書いた源氏物語にもその名が登場する歴史のある寺院です。
寺では毎年、春と秋に名宝展を開いていて、ことしの春は大河ドラマ「光る君へ」で話題を集めている源氏物語に関する作品の展示を22日から始めました。
寺には、室町時代に作られたと伝わる源氏物語の写本が46巻が残されていて、今回はこのうちの9巻が展示されています。
一部は読めるように開いた状態で展示されているものもあり、18巻の「松風」では「光源氏が造らせたお堂が大覚寺の南付近にあった」という記述を見ることができます。
また、それぞれの巻ごとの題名や、写本を担当した公家などを一覧にした目録もあり、写本の制作を呼びかけた当時の後柏原天皇が自ら書いたと伝わっているということです。
大覚寺では、源氏物語の写本を複数、内容が読める状態で公開するのは初めてだとしています。
大覚寺の岡村光真 執行は、「雅な生活や、当時も今も変わらない人々の愛憎など平安時代の世界に浸ってほしいです」と話しています。
この展示は5月27日まで行われています。