京都府警 特殊詐欺防止へ 宅配便の伝票に一工夫し注意喚起

うその話を信じ込ませ宅配便で現金を送らせる特殊詐欺の手口が増えていることから、京都府警は、宅配業者などと連携し、発送する際の伝票に一工夫を加え、注意喚起する取り組みを始めました。

新たな取り組みは、京都府警が宅配便で現金を送らせだまし取る「送付型」と呼ばれる手口を防ごうと発案したもので、宅配便で荷物を発送する際の伝票の宛先部分に注意を促すシールをあらかじめ貼っておきます。
シールには、「送っちゃダメ 『現金送って』はサギです」などと記されていて、このシールをはがさなければ宛先が書けないため、その際に気づかせ冷静になってもらうねらいです。
15日は、警察本部で、連携する宅配業者のヤマト運輸と府の消費生活安全センターが参加してスタート式が行われ、ドライバーが客先に荷物の集荷に行ったという想定で、シールの貼られた伝票を渡し、注意を促す手順を確認していました。
ドライバーの加藤保秀さんは、「シールを活用してお客様から事情を聞き、被害を防いでいきたい」と話していました。
警察によりますと、「送付型」の特殊詐欺の被害は去年8件で、被害額はおよそ9300万円にのぼり、増加傾向にあるということです。
京都府警特殊詐欺対策室の政聖治 室長補佐は、「『宅配便で現金を送って』というのは間違いなく詐欺です。自分も被害に遭うかもしれないということを念頭に、不審な電話を受けた場合などは身近な人に相談してほしい」と話していました。