京都市内の30代男性 はしか感染確認 2月に関西空港訪れる

先月(2月)関西空港を訪れた京都市内の30代の男性が、はしかに感染していたことがわかりました。
UAE=アラブ首長国連邦から帰国した感染者と空港で接触した可能性があるということで、京都市は、男性と同じ時期に公共交通機関を利用し症状が疑われる人は事前に連絡したうえで医療機関を受診するよう呼びかけています。

京都市によりますと、はしかの感染が確認されたのは京都市内の30代の男性で、今月(3月)7日、発熱したため医療機関を2度受診しましたが、症状が改善されず発疹が出たため12日、別の医療機関を受診し、はしかと診断されたということです。
男性は、直近で海外への渡航歴はないということですが、先月、関西空港を訪れていて、その際にアラブ首長国連邦から帰国した感染者と接触した可能性があるということです。
現在、自宅で療養していて、回復に向かっているということです。
京都市などによりますと、男性は発症する前の今月6日、京都と大阪を鉄道で往復したほか、大阪市内の飲食店を訪れているということです。
はしかは、感染力が極めて強いことから京都市や大阪市は、男性が利用した交通機関や施設などをホームページに掲載し、症状が疑われる場合は事前に医療機関に連絡したうえで早めに受診するよう呼びかけています。

【専門家“ワクチン接種考えて”】
大阪府済生会中津病院感染管理室長の安井良則 医師は、はしかについて、「はしかは空気感染する感染力が非常に強い感染症だ。春から夏にかけて流行することが多いので、春の初めにこれだけ患者が発生すると、5月、6月はさらに感染者数が増えてくるおそれがある」と指摘しています。
その上で感染者と同じ場所にいた心配がある人について、「潜伏期間は10日前後なので1週間から2週間で発熱した場合は念のため感染を広げないようにあらかじめ心配を伝えたうえで医療機関を受診してほしい。発熱してもすぐに発疹が出ないこともあり、そのときが一番周囲に感染させてしまうので注意が必要だ。1歳になった子どもは定期接種の対象なのでワクチン接種を受け、海外旅行に行く人や一度もワクチンを受けていない人も抗体検査を受けたりワクチン接種を考えてほしい」と話しています。