ALS患者嘱託殺人事件元医師 父殺害の罪で2審も懲役13年

難病のALSの患者を本人の依頼で殺害したとして嘱託殺人の罪に問われている元医師が、この事件とは別に自分の父親を殺害した罪に問われた裁判で、2審の大阪高等裁判所は1審に続いて懲役13年を言い渡しました。

元医師の山本直樹被告(46)は、13年前(2011年)、医師の大久保愉一被告(45)と自分の母親とともに、当時77歳の父親を入院先の病院から連れ出して殺害したとして、殺人の罪に問われました。
山本被告側は無罪を主張しましたが、1審の京都地方裁判所は去年(2023年)2月に懲役13年を言い渡し、被告が控訴していました。
6日の2審の判決で大阪高等裁判所の長井秀典 裁判長は、「医師としての知識や経験をもとに緻密で巧妙な計画を立て、死亡診断書を偽造するなど主導的な役割を果たした」などと指摘しました。
そのうえで、1審に続いて懲役13年を言い渡しました。
山本被告は、大久保被告とともに5年前(2019年)、難病のALSを患っていた京都市の女性から依頼を受けて殺害したとして嘱託殺人の罪にも問われていて、1審で懲役2年6か月を言い渡され、その後控訴しています。