京都市の図書館 電子書籍の貸し出し拡大で石川県七尾市を支援

能登半島地震で被災した人たちを支援しようと、京都市は市内の図書館で行っている電子書籍の貸し出しサービスについて、石川県七尾市の市民も利用できるよう運用を拡大しました。

今回の能登半島地震で、京都市が重点的に支援する対象となっている石川県七尾市では、市の図書館が被災し、4か所のうち3か所で再開のめどがたっていないということです。
このため、京都市は京都市民向けに行っている電子書籍の貸し出しサービスを七尾市の市民にも例外的に拡大することを決め、運用を開始しました。
登録すると、電子書籍4500点余りの中から同時に2点まで借りることができ、パソコンやスマートフォン、それにタブレット端末などで読めるようになります。
通常の登録の際は運転免許証などで本人であることを確認していますが、被災者については氏名と住所、生年月日だけで受け付けるということです。
京都市は特に子ども向けの本を中心に、借りる手順の一部を省略するなど読みやすくする特別な対応をとりました。
期間はことし7月までの予定で、七尾市の教育委員会を通じて案内を配布しているということです。
京都市教育委員会図書館運営課の佐藤武史 課長は「阪神・淡路大震災の時に移動図書館を提供したところ、とても喜ばれた経験があるので提案しました。今回は電子書籍を通じて、日常を取り戻す手伝いをしていきたいです」と話していました。