木津川 相楽神社で「餅花」を奉納し豊作を祈る神事

木津川市の神社で、餅を花に見立てた飾り「餅花(もちばな)」を奉納し、豊作を祈る神事が行われました。

室町時代に創建されたと伝わる木津川市の相楽神社では、500年ほど前から豊作を祈る「餅花」と呼ばれる神事が行われてきました。
「餅花」は、餅を花に見立てた飾りで、竹串に、紅白の紙とともに5つの大きな餅を刺して作られています。
この「餅花」をひょうたん型に編んだわらに10本以上差し込んだものを「しょんまら」と呼び、1日は拝殿にあわせて20個ほどがつるされました。
拝殿はたくさんの餅花で満開の花が咲いたように彩られ、みこが神楽を奉納していました。
神社によりますと、「餅花」作りは氏子たちが受け継いできましたが、担い手を増やそうと、15年ほど前からは地元の小学生も加わり、若い世代にも地域の文化を伝えているということです。
神事が終わると、氏子たちは、拝殿から「しょんまら」を取り外し、分け合った「餅花」はそれぞれの家で飾られるということです。
相楽神社の氏子の総総代をつとめる辻井英夫さんは、「かつては農村だったこの地域も、住宅開発が進んでいますが、農家が残っているかぎり、伝統の神事を受け継いでいきたいです」と話していました。