国産ワクチン開発へ 合同シンポジウム 大学など研究機関参加

すぐれた技術をもつ国内の大学などを集めて、国産ワクチンの開発拠点とする新しい事業が始まり、関係者が一堂に集まったシンポジウムが京都市で開かれています。

京都市左京区の国立京都国際会館で開かれている「ワクチン開発拠点事業合同シンポジウム」には、東京大学新世代感染症センターを中心に、京都大学などの国内の11の研究機関の関係者およそ300人が参加しています。
いずれの組織も、ワクチンを開発するためのすぐれた技術をもっていて、国は、こうした組織が連携した拠点を作り、国内でのワクチン開発の強化を目指しています。
第1回となる今回のシンポジウムでは、方針や課題などが議論されているほか、人材の育成にも積極的に取り組むことにもなっていて、今回は特に若手研究者が最新の研究成果を発表するセッションが設けられています。
新型コロナの世界的な流行では、新しい感染症に対してワクチンを迅速に開発する重要性が改めて認識されています。
この事業を中心となって進める日本医療研究開発機構 先進的研究開発戦略センター長の※濱口道成さんは「新型コロナで日本はワクチンをつくるのが遅れ自信を失うことになってしまった。新しい感染症の流行は、またいずれ起きるおそれがあり、そのための準備をしていきたい」と話していました。
このシンポジウムは、国立京都国際会館で2日まで開かれています。

※「濱」は、つくりが「眉」に似た字。