源氏物語を描いた日本画の展覧会 嵯峨嵐山文華館

今月放送が始まった大河ドラマ「光る君へ」の主人公、紫式部が書いた源氏物語の場面を描いた日本画を紹介する展覧会が、18日から京都市の美術館で始まるのを前に内覧会が行われました。

京都市右京区の嵯峨嵐山文華館では、源氏物語の場面や登場人物をテーマに描かれたびょうぶや掛け軸などを紹介する展覧会が、18日から始まります。
展覧会では、鎌倉時代から昭和に描かれた33点の作品が展示され、17日は、関係者向けの内覧会が開かれました。
このうち、江戸時代初期に狩野山楽が描いた「源氏物語押絵貼屏風(おしえばりびょうぶ)」は、光源氏の半生が12の場面で描かれています。
年上の恋人、六条御息所との別れの場面には舞台となった野宮神社の鳥居も描かれています。
また、江戸時代後期に活躍した狩野玉円永信の掛け軸、「源氏五十四帖図」は、人物をあえて描かず、象徴となる風景やものだけで場面を表現していて、扇子の上に置かれた夕顔の花のほか、複数の牛車(ぎっしゃ)などが物語を連想させます。
嵯峨嵐山文華館の阿部亜紀 学芸員は、「同じ場面でも描き手によって表現のしかたが違うので、ぜひ見比べて楽しんでいただきたいです」と話していました。
この展覧会は、18日から4月7日まで開かれています。