「源氏物語」現代語訳の変遷など紹介する企画展 京都 宇治

大河ドラマ「光る君へ」が今月(1月)から放送されるのにあわせて、主人公の紫式部が書いた「源氏物語」の現代語訳の変遷などを紹介する企画展が京都府宇治市で開かれています。

宇治市の「源氏物語ミュージアム」で開かれている企画展では、江戸時代からの源氏物語に関する絵や資料など、72点が展示されています。
「源氏物語」は、江戸時代後期にパロディー化した物語などがつくられたということで、木版で刷られた流行の浮世絵や本が展示されています。
こうした物語は当時、すごろくにもなり、光源氏をモチーフにした主人公や女性たちが鮮やかな色彩で表現され、庶民に広く親しまれていたことがわかります。
さらに、明治時代以降は、作家たちが現代語訳を出版するようになり、会場では、与謝野晶子のほか、田辺聖子さんやミュージアムの名誉館長をつとめた瀬戸内寂聴さんの直筆の原稿が展示され、それぞれの捉え方や特徴を見比べることができます。
「源氏物語ミュージアム」の坪内淳仁 学芸員は、「源氏物語は時代に応じて多様な解釈や読まれ方をしていて、幅の広さを知ってほしいです」と話していました。
特別企画展は2月4日まで開かれています。