新年を迎え 京都 下鴨神社で「蹴鞠初め」

新年を迎え、京都の下鴨神社では平安時代の貴族もたしなんだと伝わる蹴まりを披露する「蹴鞠初め(けまりはじめ)」が行われました。

京都市左京区にある世界遺産の下鴨神社では、毎年1月4日に蹴鞠(しゅうきく)保存会のメンバーによる「蹴鞠初め」が奉納されます。
4日は、赤や青など色鮮やかな衣装を身にまとった保存会のメンバーが本殿前に設けられた「鞠庭(まりにわ)」で蹴まりを始めました。
蹴まりには1回あたり8人が参加し、右足の甲だけを使ってまりを蹴り上げ、地面に落ちるまで続けられます。
まりは鹿の皮で作られていて、直径はおよそ20センチ、重さはサッカーボールの3割ほどのおよそ120グラムと軽い作りになっています。
相手が受けやすく蹴ることが望ましいとされていてメンバーは「アリ」とか「ヤァ」といった独特のかけ声を出しながら蹴り上げ、蹴まりが数回以上続くと訪れた大勢の観客から歓声があがっていました。
兵庫県明石市から訪れた10歳の女の子は「歴史が好きなので、歴史に出てくる蹴まりが実際に行われているのを見られてよかったです」と話していました。
京都市にある蹴鞠保存会の山本隆史 理事長は「新年から災害などがありましたが、1年が穏やかに過ごせるようにという気持ちで奉納しました」と話していました。