福知山市 一部上水道の水質検査で基準値超の有機フッ素化合物

福知山市は、ことし10月に行われた一部の上水道の水質検査で、有害性が指摘されている、有機フッ素化合物が基準値を超えて検出されたことを明らかにしました。
その後、基準値を下回り、飲料水として問題はないということですが、市は原因を調査するとともに、関係する住民に説明会を開くことにしています。

これは8日、福知山市が記者会見して明らかにしました。
それによりますと、10月16日に行われた福知山市三和町にある芦渕浄水場で処理した水道水の定期検査で、有機フッ素化合物=PFASの一部で有害性が指摘されている「PFOS」と「PFOA」が、国の暫定的な基準値の1.5倍にあたる、1リットルあたり75ナノグラムが検出されたということです。
およそ2週間後の10月31日の検査では、基準値を下回っていたということです。
基準値を超えた検査結果が今月(12月)4日に届き、国や京都府に報告したところ、現時点で飲料水として使用することに問題はなく、健康被害も確認されていないとしています。
この浄水場で処理した水道水は、福知山市三和町の一部にあたる970戸余りに供給されています。
市は今後、原因の調査をするとともに、関係する地域の住民に説明会を開くことにしています。
京都府は、これ以外に府内の浄水場で処理された水道水で、有機フッ素化合物が基準値を超えた例は把握していないとしています。
福知山市上下水道部水道課の井上義信 課長は、「今回の件は重く受け止めている。住民の不安を解消し今後、事態が継続しないよう早急に対応を検討したい」と話していました。