立冬 大きなかぶを使った「千枚漬」漬け込み作業本格化 京都

11月8日は立冬です。
京都では冬に旬を迎える大きなかぶを使った「千枚漬」の漬け込み作業が本格化しています。

千枚漬は、京野菜の「聖護院かぶら」を薄く切って漬ける、京都の伝統的な漬物で、朝晩の冷え込みで「かぶら」の甘みが増すこの時期から作業が本格化します。
京都市左京区に本社がある漬物会社では、10月下旬から漬け込みを始めていて、8日はふだんは一部が機械化されている工程のすべてを職人の手で行う、昔ながらの漬け込み作業が披露されました。
ねじり鉢巻きにはっぴ姿の職人たちは、重さが2キロほどある「かぶら」の皮をむいたあと、専用のカンナを使って手際よく2.6ミリほどの薄さに切りそろえていきました。
そして、「かぶら」をずらして扇のように広げると木のたるの中に敷き詰め、塩を振りました。
30キロほどのおもしをのせて3日間塩漬けにしたあと「かぶら」の間に昆布を挟み、さらにたれに2日間漬け込むと千枚漬が完成するということです。
漬物会社の大角安史社長は、「ことしは例年にない暑さでかぶらが育たずどうなるかと心配したが、なんとか間に合ったので、これから一生懸命おいしい千枚漬を作りたい」と話していました。
漬け込み作業は年末にかけてピークを迎え、お歳暮や正月の贈り物用などとして全国に出荷されるということです。