目立つ無施錠の自転車盗難 警察がチラシ配り注意呼びかけ

京都府内で鍵をかけていない自転車の盗難被害が目立っているとして、警察は7日に向日市の駅前で、自転車に鍵を確実にかけることなど対策をまとめたチラシを配り、注意を呼びかけました。

京都府警によりますと、ことし1月から9月までに府内で認知された刑法に関係する犯罪は8790件で、このうち4分の1にあたる2272件が自転車の盗難被害です。
被害に遭った自転車のうち、70%近くは鍵をかけず、半数近くが自宅から盗まれていたということで、向日町警察署では7日にJR向日町駅の駅前でチラシを配り、対策を呼びかけました。
盗難対策は、▼鍵かけを習慣にすること、▼防犯効果を高めるため鍵を二重にかけること、▼防犯登録をすることなどが大切で、警察官たちは、自転車に乗った人たちを呼び止め注意を促していました。
向日町警察署の高橋聡 生活安全課長は、「自転車盗難を防ぐにはまずは1つでも鍵をかけることがとても重要です。自宅で被害に遭うケースが多いので、自宅でも面倒に思わず鍵をかけてください」と話していました。

【街のひとは “自宅だから大丈夫”】
府内で鍵をかけていない自転車の盗難が相次いでいることについて、市内に住む30代の女性は「やっぱりそうだろうなと思う。小学生の頃に自宅だから大丈夫だろうと思って自転車に鍵をかけずにガレージに止めていたら盗まれた。それ以来絶対に鍵をかけている」と話していました。
また、別の大学生の男性は「自宅では盗られない思って鍵はかけていないが、被害を聞いて鍵をかけようと思った」と話していました。

【自転車盗の7割近くが無施錠】
京都府警によりますと、ことし1月から9月までに府内で認知された自転車の盗難被害は2272件で、去年の同じ時期と比べて30%近く増えています。
増加の理由について警察は、コロナ禍を経て人の動きが活発になったことが背景にあるのではないかとみています。
被害に遭った自転車のうち、70%近くは鍵をかけておらず、およそ半数がマンションの駐輪場や戸建ての住宅の敷地内など、自宅に止めていたものが狙われていたということです。
警察がことし8月に長岡京市の住宅の車庫から自転車を盗んだとして検挙した窃盗事件では、容疑者が「携帯電話の明かりで照らし、鍵がかかっていないか確認していた」などと手口を話していたということです。
警察は、ほとんどの自転車にはもともと鍵はついているものの、自宅の敷地内なら大丈夫だろうと鍵をかけていない可能性があるとして、自宅でも油断せず確実に鍵をかけるよう注意を呼びかけています。