京都 和食料理人らの団体 福島県産の食材の消費促す活動へ

和食の料理人らでつくる京都市の団体が、福島第一原発の処理水の海洋放出以降、風評被害が懸念されている福島県産の食材の消費を促す活動を始めることになりました。

京都市で日本料理の普及活動に取り組む料理人などでつくる団体は、20日、京都府庁で会見を開き、今後、京都府と協力して福島県産の食材をつかった和食を開発するなどして、福島県を応援する取り組みを新たに始めることを明らかにしました。
福島県産の食材は、福島第一原発の処理水の海洋放出をめぐって風評被害が懸念されています。
会見で団体の栗栖正博理事長は、「福島・東北の力になりたい、この一心で料理人が結束しました。この活動で安全・安心の日本食文化を世界に伝えていきたい」と話しました。
20日は、この取り組みのために料理人がつくった福島県産の太刀魚を使った京料理「太刀魚の杉板焼き」が披露され、試食した西脇知事は、「あっさりしているけど深みのある味で、素材のよさと京料理の手法がよく合致している」と話していました。
団体では、今後、加盟する全国の料理店で福島県産の食材を使った料理を提供したり、福島県を実際に訪れて、生産者とともに新しいメニューの開発に取り組んだりしていくということです。
栗栖理事長は、「食の宝庫である福島の食材が、風評被害で流通できなくなるのは非常にもったいない。全国の料理店で手軽に召し上がっていただけるように活動を展開したい」と話していました。