世界人権問題研究センター 京都市立芸術大学内に移転

人権問題を幅広く調査・研究する「世界人権問題研究センター」が今月、JR京都駅近くに移転した京都市立芸術大学のキャンパス内にあわせて移転し、11日、開所式が行われました。

世界人権問題研究センターは、人権問題を扱う専門の研究機関として、29年前に京都市に設立された公益財団法人で、全国の研究者たちが国際的な人権問題や、被差別部落の問題などテーマごとにチームを組み研究を進めています。
センターは、これまで市内のビルに拠点を置いていまたが、今月、京都市立芸術大学が下京区に移転したのにあわせて、大学のキャンパス内に移転することになりました。
11日行われた開所式には、関係者などおよそ70人が集まり、はじめに、センターの顧問で、茶道・裏千家の前の家元の千玄室さんが、設立時に筆を執ったセンターのプレートが改めて披露されました。
このあと、坂元茂樹 理事長が、ロシアによるウクライナ侵攻やイスラム組織ハマスとイスラエル軍の攻撃の応酬などに触れ、「人権のうち、もっとも大切な権利である生命権が毎日のように侵害されている。人権への意識が高まっていることを感じ、人権の擁護に役立つ研究を進めていきたい」などとあいさつしました。
センターは大学の校舎の7階に入り、研究室のほか、講義を行う多目的スペースなどがあり、およそ2万冊の本が並ぶ図書館は一般の人も自由に利用できます。