“障害者を立たせたまま応対” 京都地方法務局が人権侵犯

人権侵害の相談にあたっている法務省の機関である京都地方法務局が、相談に訪れた障害者を立たせたまま応対したとして、大阪法務局から人権侵犯の認定を受けたことがわかりました。

京都地方法務局によりますと、去年4月、足に障害があり、松葉づえを使っている人が、人権相談のため京都市上京区にある法務局を訪れました。
この際、対応した地方法務局の職員は、カウンター越しに相談に訪れた人を、一定の時間、立たせたまま応対したということです。
その後、相談に訪れた人は、人権救済を求める申し立てを行い、大阪法務局が調査を行った結果、身体障害者に配慮する義務があるのに守られていなかったとして、「人権侵犯の事実があった」と認定しました。
これを受けて、大阪法務局は、去年(令和4年)12月、京都地方法務局の幹部を含む職員などに対し研修を実施し、障害者への配慮を徹底するよう指導を行ったということです。
京都地方法務局は、NHKの取材に対し、「人権擁護機関である法務局が人権侵犯した事実を重く受け止めています。今後は、障害者への適切な窓口対応に努めていきます」とコメントしています。