飲食店の火災が過去25年で最多 京都市消防局が緊急防火指導

京都市でことし(令和5年)、飲食店で起きた火災が過去25年で最も多くなっていて、京都市消防局は、飲食店を対象に緊急の防火指導を始めました。

京都市消防局は、飲食店を対象にした緊急の防火指導を始め、東山消防署の管内では4日は職員が京都・祇園の飲食店を回りました。
京都市消防局によりますと、京都市でことし先月末までの火災の件数は161件と例年より多く、特に飲食店が火元となった火災は21件と、比較できるデータがある過去25年間で最も多くなっているということです。
職員はちゅう房に入って、天ぷら油が原因となっている火災が多いとしていて、調理中は火から絶対に離れず、コンロの周りにも燃えやすいものを置かないことなどを指導したうえで、「消火するときは水ではなく消火器を使ってください」と呼びかけていました。
京都市消防局予防部の岸本健史 担当課長は「新型コロナの影響で、店の従業員が減った一方で、客は戻ってきていて、忙しい状態になったことが背景にあるのではないかと推測します。住宅火災でもコンロからの火災が非常に多いため、コンロの周りを整理整頓するなど予防を徹底してほしいです」と話していました。
京都市消防局は、この緊急の防火指導を今月(10月)15日まで京都市内の各地で行うことにしています。