仏像載せた人工衛星「宇宙寺院」打ち上げ延期 来年中を目指す

京都市の世界遺産、醍醐寺などは仏像を載せた人工衛星を打ち上げる「宇宙寺院」の計画について、当初の予定を先延ばしにして、来年中の打ち上げを目指すことになりました。

これは28日、京都市伏見区にある醍醐寺が、京都大学発のベンチャー企業「テラスペース」とともに、会見を開いて明らかにしたものです。
この計画は、醍醐寺などが、寺に伝わる大日如来のミニチュアを載せた小型の人工衛星を打ち上げて、地球からおよそ500キロ離れた軌道を周回させて「宇宙寺院」とするものです。
当初、打ち上げは、ことし中を予定していましたが、調整が必要になったとして、計画を先延ばしにして、来年中を目指すことになったということです。
また、計画の実現には、およそ2億円が必要だとして、開発試験に必要な資金などを確保するため、28日からクラウドファンディングを始めたことも明らかにしました。
クラウドファンディングでは、衛星に取り付ける銘板への名前の刻印などの特典が用意されるということです。
醍醐寺の仲田順英 執行は「宇宙寺院は場所や時間を問わず、祈りをささげることができるので、世界の平和を願う場所になっていってほしいです」と話しています。