門川京都市長 今期かぎりで退任の意向 会見で表明

京都市の門川大作市長は23日、臨時の記者会見を開き、来年2月の任期満了に伴う市長選挙に立候補せず、今期かぎりで退任する意向を表明しました。

門川市長は、23日午後6時から京都市役所で行われた臨時の記者会見の冒頭で「次期京都市長選挙に、立候補しません。まだ任期の途中ですが、4期16年もの長きにわたり、私を力強く支援してくれたみなさまに心から感謝申し上げます」と述べ、来年2月の任期満了に伴う京都市長選挙に立候補せず、任期満了にあわせて退任する意向を表明しました。
決断の理由について門川市長は、昨年度(令和4年度)の一般会計の決算が22年ぶりに黒字になったことなどを挙げ、「最大の使命である財政再建について、その道筋をしっかりとつけることができた。当初から予定していたとおり、次期市長選に出馬しないことをいつ表明するか思案を重ね、任期満了まで半年になるのを一つの節目と捉えて、態度を表明することとした」と説明しました。
門川市長は京都市出身の72歳。
京都市の教育長を務めたあと、平成20年の京都市長選挙に立候補して初当選し、現在、4期目です。
残り半年の任期については、「人口減少対策や子育て支援の充実、都市の成長戦略などに総力をあげていく」などと述べました。
また、記者団から自身の後継を指名するか問われたのに対し、門川市長は「一切考えていない。政党、福祉、経済あらゆる団体が一致協力して京都のまちづくりを前進させていける方が望ましいと考えている」と述べました。
京都市長選挙は、門川市長の任期満了となる来年2月24日の前日から30日以内に行われる見通しです。
これまでに立候補を正式に表明した人はおらず、今後、各党は候補者選びを活発化させるとみられます。

【西脇知事“非常に寂しい”】
門川市長が今期かぎりで退任する意向を表明したことについて、京都府の西脇知事は「府市協調のもと門川市長と力を合わせさまざまな取り組みを進めてきました。文化庁の京都移転も実現し、これから府市協調で新しい文化政策をつくっていこうと思っていたやさきだけに残念でなりません。熟慮されたうえでのご決断であると思いますが、非常に寂しい思いでいっぱいです」とのコメントを出しました。