京都の夏「祇園祭」 後祭の山鉾巡行 およそ5万人の人出

京都の夏を彩る祇園祭は、24日、後祭(あとまつり)の「山鉾巡行(やまほこじゅんこう)」を迎え、祇園囃子が奏でられるなか、豪華な懸装品で飾られた山鉾が都大路を進みました。

後祭の山鉾巡行は午前9時半から始まり、京都市中心部の烏丸御池の交差点から橋弁慶山を先頭に、11基の山鉾が順番に出発しました。
交差点にさしかかると、大きな車輪の下に竹を敷いて、水をまきながら直角に方向転換する「辻廻し(つじまわし)」が披露され、大勢の曳(ひ)き手がかけ声とともに重さがおよそ10トンある山鉾の向きを変えると、沿道の人たちから盛んに拍手が送られていました。
巡行の途中では、決められた順番で山鉾が進んでいるか確かめる「くじ改め」の儀式が行われ、黒主山では小学5年の塚本龍之介君が担当しました。
塚本君はくじが入った箱にかかったひもを手を使わず、扇子だけで解き、奉行役の京都市の門川市長にくじを確認してもらっていました。
塚本君は「大変だったけど練習した成果が出せたのでよかったです。今後も伝統の祭りを守っていきたいです」と話していました。
祇園祭は、疫病退散を願って平安時代に始まったと伝えられている京都の代表的な夏祭りで、警察によりますと、24日午前11時半の時点で、およそ5万人が見物に訪れたということです。
京都市内から訪れた40代の男性は「毎年楽しみにしていて、きょうは会社に休みをもらってきました。辻廻しは迫力があるので、スマートフォンで動画を撮影しました」と話していました。