東本願寺 黒書院など17棟が新たに国の重要文化財に

京都市の東本願寺で、応接に使われている黒書院と呼ばれる建物や、宗派のトップとその家族の住まいとして建てられた洋館など、17棟が国の重要文化財に指定されることになりました。

京都市下京区にある東本願寺は、門徒が参拝する御影堂や阿弥陀堂など6棟が、すでに国の重要文化財に指定されていて、さらに、彫刻が施された菊門など、17棟が指定されることになりました。
このうち、明治44年に建てられ、寺の応接施設としてはもっとも格式が高いとされる黒書院は、植物と格子柄をモチーフにした欄間や彫刻が施された違い棚などが精巧に表現されています。
また、大寝殿は、幕末の1867年に建てられたもので、建築面積が805平方メートルあり、現在は、法話を聞く場所として使われています。
宗派のトップとその家族の住まいとして使われてきた内事は、大正12年に建てられ、日本館と洋館、それに鶴の間があります。
このうち、洋館は、当時としては珍しい鉄筋コンクリート製で、1890年代にドイツ圏で起きた芸術運動の特徴があり、直線的なデザインになっていて、歴史的な価値が高いとされました。