大雨で急増した鉱山跡の未処理廃水を在田川に放出 福知山市

先週の大雨の影響で、福知山市の鉱山跡から出ている廃水を有害物質を処理する前に近くの在田川に放出する措置が取られました。
処理場の水槽の廃水があふれて施設が停止するのを防ぐためだったということで、市が河川の水質検査を進めています。

かつて硫化鉄や銀などが採掘された福知山鉱山は、昭和30年代に採掘を終えたあとも、坑道の一部から重金属を含む強い酸性の廃水が流れ出ていて、福知山市は処理場で有害物質を沈殿・除去して、国の基準を満たした上で近くの在田川に流してきました。
しかし、先週の大雨の影響で、18日の未明に鉱山跡から出る廃水が急激に増えたことから、市は、処理場の水槽の廃水があふれて施設が停止するのを防ぐため、処理前の廃水を在田川に放出させる措置を取ったということです。
19日の午前5時頃には放出が止まっているのが確認され、市によりますとこれまでに周辺の農業などで被害の報告は入っていないほか、川で魚などがまとまって死んでいる様子も確認されていないということです。
一方、川に流れ出た廃水の量は不明だということで、福知山市は、河川の水質検査を進めています。