タリウムで殺害事件の被告 叔母への殺人未遂の罪でも起訴

タリウムを摂取させて京都市の女子大学生を殺害したとして起訴された37歳の被告が、自分の叔母もタリウムで殺害しようとしたとして、大阪地方検察庁は14日、殺人未遂の罪で起訴しました。

起訴されたのは、京都市左京区の元不動産業、宮本一希被告(37)です。
検察などによりますと、3年前(令和2年・2020年)の7月、会社経営者の61歳の叔母に、京都市やその周辺でタリウムを摂取させて殺害しようとしたとして、殺人未遂の罪に問われています。
叔母は当時、原因不明の体調不良を訴えて病院に運ばれ、現在も意識不明の重体で、叔母の尿などからはタリウムの成分が検出されています。
警察によりますと、その後の調べで、叔母が体調を崩した2か月前、被告が大学関係者を装って京都市の業者から硫酸タリウム50グラムを購入していたことがわかったということです。
被告は、去年10月に京都市の21歳の女子大学生にもタリウムを摂取させて殺害したとして殺人の罪で起訴されていて、購入したタリウムを2人に摂取させた疑いがあるとみられるということです。
また、叔母の事件後、叔母名義の複数の口座からは、およそ5000万円が何者かによって引き出され、このうち50万円はことし1月、京都市内の銀行のATMで被告とみられる人物が引き出す姿が防犯カメラに写っていたということです。
警察によりますと、宮本被告は2つの事件について、いずれも黙秘しているということです。