京都市立芸大でユニークな卒業式 10月JR京都駅近くに移転
23日は府内各地の小学校でも卒業式が行われましたが、京都市立芸術大学では卒業生が仮装したり、演奏したりしながら参加するユニークな卒業式が行われ、コロナ禍でも芸術活動を続けた学生たちが学びやを巣立ちました。
京都市立芸術大学は、ことし10月にJR京都駅近くに移転することになっていて、西京区の沓掛キャンパスでは最後の卒業式が開かれました。
ことしはコロナ禍を経て、3年ぶりに卒業生全員が一緒に式に臨んだということで、美術学部と音楽学部の代表が専攻ごとに壇上に上がり、卒業証書を受け取りました。
なかには、着ぐるみを着ておぼつかない足取りで階段をのぼったり、仲間たちと楽器を奏でながら壇上に向かう学生もいて、会場は笑いと拍手に包まれました。
赤松玉女学長はあいさつで、ロシアによるウクライナへの侵攻について触れ、「平和や安全という当たり前のことが難しいと感じる今だからこそ、想像し、夢をみて社会に発信する意味は大きい。夢想家であるアーティストはいつの時代でも必要な存在だ」と学生たちを激励しました。
大学院の学生は答辞で、「1つの物事に対する執念や情熱の尊さを忘れません」とキャンパスでの日々を振り返っていました。
式のあと、音楽学部の卒業生は、「コロナで中止になった演奏会をオンライン配信して多くの人に楽しんでもらえるなど、音楽の可能性を知った充実した4年間でした」と話していました。