新型コロナ感染拡大に備え 高齢者施設で感染防止対策の研修

高齢者が入居する施設に、新型コロナの感染防止対策を知ってもらい、新たな感染拡大に備えてもらおうという研修が、京都市で行われました。

この研修は、京都大学医学部附属病院と京都市が実施していて、14日は、およそ100人が入居する京都市左京区の施設に医師や保健所の職員など6人が訪れ、介護職員13人を対象に行いました。
はじめに、防護服の着脱訓練が行われ、医師などが、▼患者に最も触れる手袋は一番最後に着けて一番最初に外すことや、▼目からの感染も多いため、ゴーグルを必ず着けることなど注意点を伝えていました。
このあと、施設内を見て回り、感染者とそれ以外の人とを分ける「ゾーニング」のしかたなど、具体的な対策をアドバイスしていました。
この施設では、新型コロナ対策として入居者と家族との面会は、▼玄関でアクリル板を隔てたうえで、▼時間は10分以内と決めていますが、医師などは、「マスクをした人どうしで10分余り話すのは感染リスクは高くはない」などと伝えていました。
研修を受けた介護老人保健施設の武藤章事務長は「感染症の専門家にアドバイスをいただき、大変ありがたい」と話していました。
担当した京都大学医学部附属病院の長尾美紀教授は「コロナが発生しておよそ3年になり、医学的な知見も得られてきているので、高齢者にとって生活の場でもある施設で、持続できる対策が取れるのか、一緒に考えていきたい」と話していました。