「京料理」が国の登録無形文化財に

担い手不足などが懸念される無形文化財を保護するために去年、新たに設けられた国の「登録無形文化財」に、「京料理」が登録されることになりました。

「登録無形文化財」は、生活文化や芸能、工芸技術などを幅広く保護していくため、去年、新たに設けられた制度で、重要無形文化財に指定されていない文化財のうち、特に保存や活用が必要なものが対象となります。
府によりますと、「京料理」は、「調理」、部屋の雰囲気などを整える「しつらい」、「もてなし」が一体化する中での食を通じた「京都らしさ」の表現で、歴史的意義や芸術的価値が高いことなどが評価されたということです。
具体的には、▼店のあるじがサービス全体を統括し、▼料理人は京野菜など京料理特有の食材や技術を交えて調理を行い、▼おかみや仲居はもてなしを通じて文化的な意味を客に提供するなど、それぞれが、「京都らしさ」を表現しているとしています。
また、今回の登録にあわせて、京料理の技術を継承していくため、高度なわざを持つ100人余りの担い手でつくられる「京料理技術保存会」も「保持団体」に認定されます。
府では、今後、料理人による講演などを行い、京料理の魅力を広く発信していきたいとしています。

【関係者は歓迎】
「京料理」が国の「登録無形文化財」に登録されることが決まり、京都の関係者は歓迎しています。
京都市左京区の南禅寺近くにあり、江戸時代に創業したと伝わる老舗の懐石料理店。
長年、店を切り盛りしてきた高橋英一さんはことし83歳で、京料理の代表的な料理人として知られています。
この時期、店では、季節にあわせて、ききょうや菊などを使った生け花を飾っています。
また、床の間に飾る掛け軸や、料理を盛りつける皿も季節感や料理の内容を考えて選んでいます。
高橋さんは京料理の特徴について「京料理は非常に季節感を大切にします。季節にあわせた器や食材、部屋のしつらい、すべてがごちそうです」と話しています。
また、「京都食文化協会」の栗栖正博代表理事は登録を歓迎するとともに、後継者の育成などに取り組む必要があるとしています。
栗栖さんは、みずからも京都市中京区に店を構える料理人です。
栗栖さんは、登録について「京料理のブランドを守るためにも非常にありがたいです」と喜びをあらわにしました。
そのうえで、今後の取り組みとして「京料理というジャンルはおもてなしの料理になります。それだけに召し上がる方に満足していただき、京料理があってよかったと思ってもらえるように務めていかなかればなりません」と決意を述べていました。