宇治市で瀬戸内さんの源氏物語現代語訳の足跡を紹介する展示会

去年、亡くなった作家で、僧侶の瀬戸内寂聴さんがライフワークとしていた、源氏物語の現代語訳に取り組んだ足跡を紹介する展示会が宇治市で開かれています。

展示会は、瀬戸内寂聴さんが名誉館長を務めていた宇治市の「宇治市源氏物語ミュージアム」で開かれています。
寂聴さんは、出家後のライフワークとして、源氏物語の現代語訳に取り組み、16年かけて完成させたということで、使っていたペンなどおよそ50点が展示されています。
今回の展示を前に、遺族からおよそ4000枚の直筆原稿が寄贈されたということで、展示された原稿からは何度も書き直しをした様子がうかがえます。
また、ノートには、現代語訳を完成させるために自身に課した決めごととして、今はほかの仕事を引き受けない、つつましい生活をする、これが最後の仕事と思う、などと記され、厳しい姿勢で臨んだことが伝わります。
一方で、「収入はなんとかなるさ」と書き加えられていて、おちゃめな人柄も感じられます。
「ミュージアム」の坪内淳仁学芸員は「完成した原稿を見ると、書き直した箇所が元に戻っていることもあり、ことばを選んで訳されたことがわかります。寂聴さんの思いを感じ取ってほしいです」と話していました。
展示会は11月20日まで開かれています。