京都府 地価調査 商業地2年ぶり上昇 背景にマンション需要

ことしの地価調査が発表され、府内では、京都市中心部などでマンション需要が高いことなどを背景に、商業地の地価が2年ぶりに上昇しました。

地価調査は、土地取り引きの目安にするため、都道府県が毎年7月1日時点の土地の価格を調べているもので、京都府では400地点が対象です。
このうち、商業地の平均はプラス1.4%と、2年ぶりに上昇しました。
最も上昇率が高かったのは、▼京都市下京区の四条大宮町にある商業ビルで、去年より12.9%上昇し、1平方メートルあたり140万円でした。
2番目に上昇率が高かったのは、▼下京区の綾堀川町にあるマンション兼事業所で、去年より12.4%上昇し、1平方メートルあたり118万円でした。
また、商業地で最も地価が高かったのは、▼下京区の御旅町にあるみずほ銀行四条支店で、1平方メートルあたり870万円でした。
商業地では、新型コロナの影響がみられる地点が依然としてあるものの、京都市中心部などでマンション需要が高いことなどを背景に、地価が上昇に転じたということです。
一方、住宅地の地価は、平均でマイナス0.2%と、3年連続で下落したものの、下落率は縮小していて、回復傾向がみられるということです。
住宅地で最も高かったのは、12年連続で▼京都市上京区の勘解由小路町で、2.3%上昇して、1平方メートルあたり66万5000円でした。
今回の調査を担当した不動産鑑定士の村山健一さんは、府内の地価について「全体的な傾向としては、コロナからの回復が見てとれる内容となっている。特にマンション需要による下支えがあるエリアでは地価の上昇が続いていて、今後、観光が回復した場合、再びホテル用の土地の需要が高まる可能性もある」と話しています。

【背景にマンション需要】
商業地の地価が再び上昇に転じた背景にあるのが、京都市中心部などでのマンション需要の高まりです。
調査会社の「不動産経済研究所」によりますと、京都市内でことし1月から6月に発売された新築マンションは785戸で、去年の同じ時期よりも95戸増加しているほか、1戸あたりの平均価格も5518万円と、1320万円高くなっています。
このうち、商業地の地価が去年と比べて1.8%上昇した中京区では、京都御所の南で2棟あわせて38戸のマンションが販売されています。
これらのマンションは、新型コロナの前とほぼ変わらないおよそ5000万円から1億円で販売されていますが、売れ行きは好調で、すでに7割ほどの部屋が成約済みだということです。
購入者は、地元の人だけでなく、投資目的の外国人なども目立つということで、マンション販売の担当者は、コロナ禍でも京都の『ブランド力』が人気の要因だとみています。
三井不動産レジデンシャル関西支店営業室の宮崎尚太朗さんは「京都の中でもすごくいい場所とかにあれば、即、完売になることが予想され、京都ブランドの評価は高い」と話しています。
京都市内の商業地の平均価格は、下京区でプラス5.3%となったのをはじめ、11の区すべてで上昇。
京都市全体で見てもプラス2.5%と、去年のマイナス0.4%から大きく上昇しています。
こうした商業地の値動きについて、不動産鑑定士は、ホテル建設がコロナ禍で低調な中、代わりにマンション需要が地価の上昇につながっているとみています。
大和不動産鑑定の村山健一さんは「もともと京都はマンションが人気でしたが、宿泊施設との競合で用地が取得できない時期が続いていた。コロナによって観光が打撃を受け、マンション用地が取得できるようになり、改めて人気が出てきている」と話しています。
そのうえで、「ホテルが復調・復活してインバウンドが戻ってくると、またマンション用地が取得できない状況になるかもしれない」と話し、今後、観光が回復した場合、再びホテルの需要が高まり、地価を左右する要因になる可能性があると指摘しています。