京都 「古典の日文化基金賞」の授賞式

地域に根ざした古典文化の研究や、普及に貢献した人や団体などに贈られる「古典の日文化基金賞」の授賞式が開かれました。

「古典の日文化基金賞」は、11月1日の「古典の日」を広く知ってもらおうと、おととし(令和2年)創設され、およそ1000年前に「更級日記」が書かれ始めた9月3日にちなんで、この時期に授賞式を行うことにしています。
2回目の授賞式が、2日、京都市左京区で開かれ、名誉総裁を務める三笠宮彬子さまが、「この賞が遠くに感じている文化を身近に感じるきっかけとなってほしい」とあいさつされました。
ことしの受賞者は、「文学・思想」分野に、いずれもアイヌ文化の伝承と継承に向けた活動をしている団体の「知里森舎」と、「札幌大学ウレシパクラブ」が選ばれました。
「伝統芸能・音楽」分野には、淡路島で伝統的な人形浄瑠璃の興業や普及を続けてきた「淡路人形座」が、「美術・生活文化」分野には、江戸時代に旅の土産物として人気を集めた「大津絵」の魅力を再発見し、調査研究を続けてきたフランスの日本美術史家、クリストフ・マルケさんが受賞しました。
このうち、ウレシパクラブの本田優子代表理事は、「日本の古典・文化の中にアイヌ文化が位置づけられたのは本当に大きなことで、受賞を心からうれしく思います」と話していました。