女性客にわいせつ行為 整体師に懲役2年の実刑判決 京都地裁

4年前(平成30年)、京都市内で女性客にわいせつな行為をしたとして、整体師が逮捕されましたが、同意があったと誤解していた可能性があるなどとして不起訴となり、その後、検察審査会の不起訴不当の議決で一転して起訴されました。
京都地方裁判所は9月1日の判決で「被害者が抵抗できない状況を作り出したうえでの犯行で、狡猾(こうかつ)で悪質だ」として懲役2年の実刑を言い渡しました。

大阪・堺市の整体師、土岐康文被告(57)は、4年前(平成30年)、経営していた京都市のアロママッサージ店で、当時30代の女性客の胸を触ったなどとして、準強制わいせつの疑いで逮捕されました。
検察は当初、被告が同意があったと誤解していた可能性があるなどとして不起訴にしましたが、その後、女性の申し立てを受けた検察審査会が同意がないのは明らかだと不起訴不当を議決しました。
再捜査の結果、被告は起訴されましたが、捜査機関の判断に振り回される形となった女性は、性被害を訴える負担の重さを訴え、被害者に寄り添った処罰のあり方も課題となっていました。
一方、弁護側は、同意があったなどとして無罪を主張していました。
9月1日の判決で、京都地方裁判所の川上宏 裁判長は「女性がわいせつ行為に同意した事実はなく、困惑や恐怖心で抵抗できない状態だった」と指摘したうえで「2人きりで女性は下着のみという状況を作り出したうえでの犯行で、狡猾で悪質だ。不合理な弁解に終始し、反省の態度もまったくみられない」として、懲役2年の実刑判決を言い渡しました。
これに対し弁護側は、控訴したとしています。

【被害者“訴え無駄でない”】
判決後、報道各社の取材に応じた被害者の女性は「この4年半の間、事件のことを忘れることができなかったが、きょうで気持ちも落ちつき、一区切りできたと思う」と涙ながらに話しました。
そのうえで、いったん不起訴となったあと9月1日、実刑判決が出たことについて「ここまですごく長くて、すごく大変だったが、不起訴のままだったら、この事件が明るみにならず、まだまだ被害者が増えていたかもしれない。実刑判決が出たのは大きなことだと思うし、訴えてきたことは無駄ではなかったと感じている」と話していました。