阿蘇山 噴火警戒レベルを「1」に引き下げ 火口見学再開へ

熊本県の阿蘇山について、福岡管区気象台は、火口からおおむね1キロの範囲に影響を及ぼす噴火の可能性が低くなったとして、噴火警戒レベルを、火口周辺規制を示す「2」から「1」に引き下げました。
気象台は、引き続き、火口周辺での火山ガスなどに注意を呼びかけています。

福岡管区気象台によりますと、阿蘇山では、ことし5月、地下の熱水やマグマの動きを示すとされる火山性微動の振幅が1.5マイクロメートル毎秒を超え、現地調査で火山ガスの放出量も1日あたり1600トンと多い状態を観測し、基準を上回ったことから、噴火警戒レベルが火口周辺規制を示す「2」に引き上げられていました。

その後、先月下旬以降の火山性微動の振幅が小さな状態で推移し、火山ガスの放出量も増加が見られないことから、気象台は、19日午前11時、中岳第一火口からおおむね1キロの範囲に影響を及ぼす噴火の可能性が低くなったとして、火口周辺警報を解除し、噴火警戒レベルを「活火山であることに留意」を示す「1」に引き下げました。

気象台は、引き続き、火口周辺での火山ガスなどに注意するよう呼びかけています。

噴火警戒レベルの引き下げを受けて、阿蘇市などでつくる協議会は、火口から半径およそ1キロの範囲の立ち入り規制を解除し、19日午後1時から火口見学を再開することを発表しました。