熊本城 天守閣北東の石垣の中で江戸時代の排水溝発見

8年前の熊本地震で大きな被害を受けた熊本城の復旧工事を前に熊本市が行った発掘調査で天守閣の北東にある石垣の中に江戸時代に造られたとみられる排水溝が見つかりました。

排水溝は、天守閣の北東の石垣の中にある「石門」と呼ばれるトンネル上の通路の中で見つかりました。

江戸時代に造られたとみられる排水溝だということで、幅が45センチから70センチ、深さは20センチから35センチあり今回の調査で確認された長さは16.5メートルです。

天守閣前の広場に降った雨を城の東側に排水する役割を果たしていたとみられています。

排水溝が見つかった発掘調査は熊本市が石門周辺の石垣の復旧工事を前にことし4月から行っていて、今月上旬には調査を終え、今後、排水溝は埋め戻される予定だということです。

安全が確保できないため一般公開の予定はないということですが、今後、パンフレットなどで調査結果を公表するということです。

熊本城調査研究センターの網田龍生所長は「国の特別史跡である熊本城で発掘調査ができる機会は貴重だ。今回の調査結果を石垣の復旧工事の設計に生かし熊本城の保存につなげていきたい」と話していました。