熊本市電でも全国交通系ICカードを再来年4月廃止へ
全国交通系ICカードは熊本市内を走る市電でも廃止されます。
これは、熊本市の大西市長が28日の定例記者会見で明らかにしました。
それによりますと、熊本市電では再来年、2026年の4月から全国交通系ICカードを廃止します。
全国交通系ICカードの使用割合は路線バスなどでは24%である一方、熊本市電では半数を占めています。
バスなどより使用割合が高い全国交通系ICカードを廃止する理由として市側は運賃の支払いの手段を統一することや、将来にわたって機器の更新にかかる費用負担などを考慮したとしています。
熊本市電では、クレジットカードのタッチ決済やQRコード決済などがすでに導入されています。
大西市長は「利用者が混乱しないようバス事業者と一緒に周知に取り組みたい」と述べました。
熊本市とその周辺を走る路線バスや鉄道の事業者が機器の更新費用が高額であることなどを理由に全国交通系ICカードを廃止することについて、大西市長は定例記者会見で「全国ではじめての離脱だと聞いている。機器の更新だけで12億円以上というのは非常に高コストで、地方にこれだけのしわ寄せが来るのはいかがなものか」と述べました。
その上で、「更新を断念せざるをえない自治体や事業者が出てくると思う。国に支援を求めていきたい」と述べました。
今後については、「一時的には利便性の低下は避けられないと思うが、スムーズに切り替えるよう事業者には取り組んでもらい市としてもできるだけ利便性を確保できるようにしたい」と述べました。