阿蘇山で火山性微動の振幅増大 臨時解説情報出し注意呼びかけ

熊本県の阿蘇山では、27日午前から火山性微動の振幅が大きくなっています。
気象台は、さらに活動が高まれば、噴火警戒レベルを入山規制を示す「3」に引き上げる可能性があるとして、臨時の解説情報を出して今後の情報に注意を呼びかけています。

福岡管区気象台によりますと、阿蘇山の中岳第一火口付近では、27日午前10時ごろから、地下の熱水やマグマの動きを示すとされる火山性微動の振幅が大きくなり、増減を繰り返していました。

午後2時ごろには振幅がさらに大きくなり、1分間の平均振幅が一時、8マイクロメートル毎秒を超えたということです。

福岡管区気象台は、さらに火山活動が高まれば、噴火警戒レベルを現在の「2」から、入山規制を示す「3」に引き上げる可能性があるとして、臨時の解説情報を出して今後の情報に注意するよう呼びかけています。

また、気象台は、火口からおおむね1キロの範囲では、噴火に伴う大きな噴石や火砕流に警戒を呼びかけるとともに、風下では火山灰だけでなく、小さな噴石や火山ガスに注意するよう呼びかけています。

地元の自治体などの指示に従って、危険な地域には立ち入らないようにしてください。


【2つの登山道を閉鎖】

阿蘇山で、活動の高まりを示す「臨時の火山解説情報」が発表されたことを受け、阿蘇市などでつくる「阿蘇火山防災会議協議会」は、噴火警戒レベルが「2」でも登山できるよう整備されている「皿山迂回ルート」と「すずめ岩迂回ルート」の2つの登山道について、安全確保のため閉鎖しました。