人吉 青井阿蘇神社の国宝記念館で所蔵の宝物の常設展始まる

熊本県人吉市の青井阿蘇神社に去年完成した国宝記念館で、神社が所蔵する懸仏や日本刀といった宝物の常設展示が、27日から始まりました。

青井阿蘇神社の国宝指定10周年を記念して計画され、去年完成した「青井の杜国宝記念館」では、室町時代につくられた木造の神面やヒノキ材に銅板を貼りつけた懸仏などおよそ40点が展示されています。

このうち、直径1メートルあまりの懸仏は、県内で確認されているなかで最も大きく、表面の銘文から、600年あまり前につくられたことが分かっています。

また、令和2年7月の豪雨で水につかる被害を受け、その後、クラウドファンディングを活用しさびを取り除くなどの修復が行われた日本刀が、専用のケースに納められて展示されています。

大阪府から訪れた70代の男性は「水害にあった展示物もあると聞き、なんとも言えない力をいただきました」と話していました。

青井阿蘇神社の福川義文宮司は、「長い歴史のなかで育まれたものを展示しています。ぜひ、ご覧ください」と話していました。

常設展示されている宝物のうち、日本刀は、半年に1度、入れ替えを行うということです。