いじめで重大事態認定 大津高校サッカー部元総監督が指導再開

部員が全裸で土下座させられ、県教育委員会がいじめの「重大事態」に認定して調査を続けている熊本県立大津高校サッカー部で、元総監督の平岡和徳氏が自粛していた指導を再開したことがわかりました。

強豪として知られる熊本県立大津高校サッカー部では、おととし1年生だった男子部員が先輩から全裸で土下座をさせられ写真を撮られるいじめを受け、県教育委員会が「重大事態」に認定して第三者委員会による調査が続いています。

いじめが起きたとき総監督を務めていた平岡和徳氏は責任をとって辞任し、指導を自粛していましたが、今月1日から指導を再開したことが大津高校への取材でわかりました。

高校によりますと、役職は部員に技術面の指導などを行う「テクニカルアドバイザー」で、部全体を指揮する総監督としての復帰ではないと説明しています。

平岡氏は大津高校のサッカー部で長年、指導を行って多くのJリーガーを輩出し、現在は熊本県宇城市の教
育長も務めています。

指導を再開した理由について大津高校はNHKの取材に対し、「部内の改革が進んでいることから県教委とも相談して総合的に判断した」としています。

県教委は「大津高校からの相談をうけ、再発防止策や保護者の要望、生徒の部活動への影響などを総合的に判断し、外部指導者の立場で学校が任用することを承知した」としています。