マナブ間部さんの絵画展 宇城市出身でブラジルに移住

熊本県の宇城市出身で、ブラジルに移住し世界的に高い評価を受けた画家、マナブ間部さんの作品展が地元の美術館で開かれています。

宇城市不知火町に生まれたマナブ間部さんは、10歳の時に家族とともにブラジルに移住したあと、コーヒー農園で働きながら画家としての活動を始め、のちに世界各地の展覧会で数々の賞を獲得しました。

宇城市不知火美術館で開かれている作品展には、間部さんがおよそ50年の画家人生で描いてきた53点が展示されています。

このうち「太陽の賛歌」という抽象画は、間部さんが73歳で亡くなった年に描かれたもので、ブラジルでの生活の中で培った色彩感覚を生かして、広大な風景と太陽を大胆な色使いで表現しています。

また「舟」という作品は、間部さんが移民船でブラジルに向けて出発したときの様子を思い出しながら描いた具象画で、新天地への希望と不安それに日本への郷愁の思いが表れています。

宇城市から訪れた60代の男性は「ブラジルでの生活の中で得たものと、日本人としての気質が相まって出来上がった作品が世界的にも評価をされたことはとてもすばらしいと思います」と話していました。

この作品展は6月16日まで開かれています。