震度7を2度観測 益城町では消防が救助訓練

一連の熊本地震で震度7の揺れを2度観測した益城町では消防による救助訓練が行われました。

訓練は、益城町にある益城西原消防署の訓練用の施設で行われ、熊本市と益城町の消防署員、あわせて11人が参加し、はじめに地震で犠牲になった人に黙とうを捧げました。

訓練は、地震によって倒壊した家屋から人を救助するという想定で、消防署員たちは、救助のための通路を確保しようと救助活動で使う鉄のバールで倒れた大きなコンクリートを持ち上げ、内部に入って捜索していました。

また、削岩機を使って厚さ20センチほどの鉄筋コンクリートに穴を開けて取り残された人を救助していました。

熊本地震から8年が経ち、地震の後に入った署員も増え、消防では救助の経験や技術の継承に力を入れています。

8年前、救助活動などの指揮にあたった熊本市消防局の吉本直樹消防司令長は、「人は忘れてしまうので訓練で新しい職員たちに熊本地震で活動した時の気持ちや経験を伝えたい」と話していました。

また、地震当時は大学生だった今田康陽消防士長(29)は、「災害への意識が薄まらないよう訓練を通して気持ちを高めています。市民のかたにも防災意識を高めてほしい」と話していました。