創業150年の熊本市の老舗書店が6月末で休業へ

ことしで創業150年を迎えた熊本市の老舗書店が売り上げの不振などを理由に、ことし6月末で休業することになりました。

休業するのは、熊本市中央区新町の「長崎次郎書店」です。

150年前の明治7年に創業し、店によりますと、森鴎外や夏目漱石なども訪れたということです。

大正13年に建てられた国の登録有形文化財の建物の1階で、営業を続けてきましたが、雑誌とコミックの売り上げの不振や、電気代などコストの増加が続いていることを要因に休業を決めたということです。

近くに住む70代の女性は、「子供のころは、親から月に1回、ここで本を買ってもらうのを楽しみにしていました。時代とはいえ、まちの本屋さんがなくなるのはさびしいです」と話していました。

営業は、ことし6月末で終了しますが、2階の喫茶室はこれまで通り営業するということです。

長崎次郎書店は、「多くの皆様に支えられ、心から感謝いたしております。短い間ではございますが、引き続きご利用をいただければ幸いです」と話しています。