防災メモ3「通報 家族との連絡は」

熊本地震からまもなく8年。
知っておいてほしいのが災害時における適切な通報の利用です。

大規模災害では、消防などに通報が殺到し、対応が追いつかなくなることもあります。

熊本地震の際は熊本市消防局への通報が通常の10倍、およそ2800件に上りました。

しかし、このうちの6割にあたる1700件は救助や救急とは関係のない、緊急性の低い通報で、ライフラインや避難所の問い合わせが多くを占めていました。

消防の対応にも限りがある中で、災害時に1人でも多くの人を救うには通報をいかに適切に行うかが求められます。

通報が本当に必要かどうか、通報する前に判断することが大事です。

また、ことし1月の能登半島地震で見られたように、SNS上で偽の救助要請などが拡散される場合もあります。

それをみて、安易に拡散したり、消防に通報したりするのは控えましょう。

通報が必要なのは、火事・事故やケガや体調不良などの救急、閉じ込めや下敷きなど救助が必要な場合です。

これらは迷わず119番通報をしてください。

一方、「ライフライン」に関する問い合わせはそれぞれの事業者に、「避難所」の問い合わせ先は各市町村の役場です。

ただ、行政は災害時、業務に忙殺され、対応が難しい場合もあります。

避難所については役場のホームページにも記載があります。

ふだんから避難場所を確認しておくことが大切です。

家族と連絡をとるためには、NTTの電話サービス災害用伝言ダイヤル「171」を使用します。

災害用伝言ダイヤルは、毎月1日と15日には体験利用ができます。

また、日頃からいざという時どこに集まるか、どう連絡を取るかを家族内で決めておくことで不要な通報を避けられると考えられます。

この機会にぜひ通報の使い方、家族との連絡の取り方を確認してみてください。