荒尾市の障害者施設 虚偽の請求で2200万円余を不正に受給

荒尾市の障害者支援施設が実際には提供していない障害福祉サービスを提供したと偽り、2200万円余りを不正に受給していたとして、熊本県は事業所の指定を取り消す行政処分を行いました。

処分を受けたのは、福岡県大牟田市の「株式会社アイリス」が運営する荒尾市の障害者支援施設、「あいりす荒尾」です。

熊本県によりますと、この事業所では利用者18人に対して、実際には障害福祉サービスを提供していないにもかかわらず提供したと虚偽の記録を作成し給付費を不正に請求したほか、指導員を配置したかのように装って報酬を不正に請求したということです。

こうした請求は、荒尾市や大牟田市など6つの自治体に対して去年の12月までのおよそ3年8か月間行われ、不正受給の額はあわせて2200万円余りにのぼるということです。

県はおととし、施設の関係者からの通報に基づいて調査を進め、26日、事業者の指定を取り消す行政処分を行いました。

県によりますと、事業所側は不正請求を認めているということで、「認識が甘かった」などと話しているということです。

施設の利用者については関係自治体が新たな受け入れ先を探すとともに、不正請求分の返還を求めるということです。

県障がい者支援課の高三潴晋課長は「平成21年以降、最も不正請求額が大きく、とても重たい事例と考えている」と話していました。