熊本地震でずれ動いた益城町の断層標本展示 県庁防災センター

8年前の熊本地震でずれ動いた益城町の断層の標本が、28日から県庁の防災センターで展示されています。

展示が始まったのは8年前、熊本地震を引き起こした「布田川断層帯」の標本です。

去年、熊本大学と東北大学の研究グループが、熊本地震の20年前に掘削調査を行い、活断層だと判断されていた益城町の断層面を再び調べたところ、熊本地震の前後で50センチほどずれ動いていたことが確認されました。

標本は研究グループが作ったもので、縦およそ2.4メートル、横およそ2.6メートルあり、熊本地震の20年前の標本と横並びで展示されています。

展示にあたって報道機関にお披露目され、調査にあたった「熊本大学くまもと水循環・防災研究教育センター」の鳥井真之特任准教授は、地震で同じ場所の断層が動いたことを確認できた事例は、世界でもきわめてまれだなどと説明していました。

鳥井特任准教授は「地震の前後で地下で何が起こったのか、実際に目で見て考えて、防災につなげてほしい」と話していました。