阿蘇神社で五穀豊穣願う「火振り神事」

阿蘇市の阿蘇神社で、燃えさかる「かや」のたいまつを振り回して五穀豊穣を願う祭事「火振り神事」が21日夜行われました。

阿蘇市の阿蘇神社の「火振り神事」は、農業の神様の結婚を祝い五穀豊穣を願う祭事で、1000年以上前から伝わるとされ、国の重要無形民俗文化財に指定されています。

神社の参道では、21日午後7時ごろ、地元の人や多くの観光客が待ち受ける中、「姫神」と呼ばれるご神体が到着すると、氏子たちが、縄が結ばれた「かや」のたいまつに一斉に火を付けて「火振り」を始め、神様の婚礼を祝いました。

続いて、神社の拝殿では婚礼の儀式が行われ、その間も参道では「火振り」が続けられました。

境内は火の輪で明るく照らされ、幻想的な風景に包まれていました。

ことしは新型コロナの影響で2020年以降中止されていた一般の人の「火振り」も行われました。

参加した、イギリス出身で八代市に住む男性は「初めて来ましたが、とてもきれいでした。すばらしい火振りができたかなと思います」と話していました。

阿蘇市の50代女性は「神社の楼門の下で久しぶりに火振りをすることができて、楽しかったです。阿蘇の日常が戻ってきたなと感じて、うれしいです」と話していました。