県内最大級の地熱発電所が小国町に完成 落成式

温泉街で知られる熊本県小国町に地熱発電所が完成し、1日、落成式が開かれました。

小国町の涌蓋山のふもとに完成したのは「小国町おこしエネルギー地熱発電所」で、民間の会社が5年ほど前からおよそ100億円をかけて開発を進め、このほど完成しました。

1日は、関係者が出席して完成を祝う式典が開かれました。

この発電所は、地下から吸い上げた蒸気でタービンを回して発電し、最大出力4990キロワット、およそ8000世帯が1年間で使う電力量をまかなうことができる、熊本県内で最大級の地熱発電所です。

発電した電気は、九州電力に売電するほか、発電の過程で発生する温水を生かしてエビの養殖も行う予定だということです。

開発した会社によりますと、工場で作ったパーツを現場で組み立てる方式を導入することなどによって、通常の工期より大幅に短い5年あまりで完成させることができたということで、この会社では、同じ方式を採用し、国内のほかの地域でも開発を進めたいとしています。

開発を行った「株式会社町おこしエネルギー」の沼田昭二社長は「開発までの時間を短くすることで地熱発電のコストを下げ、日本の地熱のポテンシャルを生かせるよう取り組んでいきたい」と話していました。