「立野ダム」試験湛水で満水に 一般向けのダムツアーも

治水対策として白川の上流に建設されている「立野ダム」は、強度などを確かめる「試験湛水」によって3日までにほぼ満水になり、一般向けのツアーが行われました。

治水対策として南阿蘇村と大津町にまたがる白川の上流に建設されている立野ダムは、平常時は穴から水をそのまま流す流水型ダムで、来年度から本格的な運用が始まる予定です。

先月15日から穴を閉じて満水にし、強度や安全性を確かめる試験湛水が行われていて、3日までに水位が276メートル近くまで上がり、ほぼ満水になりました。

これにあわせて一般向けのツアーが行われ、ガイドが阿蘇地方に降った雨が集まる立野の地形や過去の水害について触れながら、流水型ダムの仕組みなどを説明しました。

また、ダム最上部の天端橋梁も歩いて渡りました。

ツアーを主催した「みなみあそ観光局」の小笹和幸事務局長は「試験湛水の貴重な光景を通してダムの仕組みや治水機能を知ってもらいたいです」と話していました。

立野ダムは5日の午前10時からおよそ3日間かけて満水となった水位を下げるため、ためた水を流す予定です。

この間、白川の水位が上昇し、熊本市中心部付近の遊歩道は冠水するおそれがあるということで、国土交通省は川に近づかないなどの注意を呼びかけています。