熊本空港へのアクセス向上へ鉄道整備 環境影響審査会始まる

熊本空港へのアクセスを向上させようと空港と大津町のJRの駅を結ぶ鉄道の整備に向け、環境への影響を審査する会合が始まりました。

県は、熊本空港とJRの肥後大津駅の区間、およそ6.8キロを結ぶ新たな鉄道を整備します。

事業を行うにあたり、環境への影響などを確かめる審査会の初会合が、17日、熊本市内で開かれ、生態系や地下水の専門家など10人の委員が出席しました。

会合では事業者である県が、工事を想定している区域が一級河川の白川や高遊原台地にまたがることや、周辺では雨水が地下に浸透して地下水としてたまり、湖などをへて海に流れていることなどを説明しました。

これに対し、委員からは生態系には白川の環境が大きく影響するとして、川の中での工事は避けるよう配慮を求める声や、トンネル工事を行う場合は、地下水だけでなく周辺の湧き水の調査も必要だといった意見が出ていました。

県は審査結果などを踏まえて具体的な計画を策定した上で、2027年度から工事に着手し、2034年度末の開業を目指したいとしています。